2012年3月11日日曜日

3月11日。

ついに3月11日になりました。

今は金沢におりますが,
昨年の今の時間は,
東京駅近くのホテルに泊まっておりました。

11日は広島で授業があったため,早朝から移動。

しかし,新幹線で乗車券の盗難にあうなど,
あまり気分のいい出だしでなかったことを今でも覚えています。

授業終了後,喫茶店でお茶をいただいているとき,
テレビからCGのような現実が流れてきたことが
昨日の事のように鮮明に覚えています。

その後,新幹線も新大阪までしか動かず,
家族とも連絡が取れず,
広島方面→新大阪方面までの車内では
事態の大きさが誰も把握できておらず,
「電車が動かない?
俺の明日のゴルフはどうなるんだよ。
知らん奴らの命と俺のゴルフとどっちが大事なんだよ。
ふざけんなよ東北。」
という大きな声での発言が聞こえてきたときは,
怒りよりも,そういう大人がいるという現実に
悲しさを覚えたことをついさっきの出来事のように覚えています。

いろいろな方から,ご心配のお電話などをいただき,
暖かい言葉をいただいたことを覚えています。

兄と連絡がつながり,
家族が全員無事だとわかったときの喜びを覚えています。

友人や親せきと連絡がつながらず,
連絡がつながらないままになった悲しみを覚えています。

短期間で受け止めるには,
あまりに多すぎる感情で,
言葉がうまく話せなくなったことを覚えています。

友人が,「自分には何ができるのか」という
大切なことを教えてくれたことを覚えています。

平和だった関東・東北を,福島を覚えています。







もう,私の知っている福島はありません。
昔の姿に戻すことも,おそらくできないでしょう。


しかし今,心の底から思うのです。
戻せないなら,新しい福島を作ればいい。
新しい関東・東北を作ればいい。


今を生きているみんななら,
これからを生きていくみんななら,
できると思うんです。


よかった過去に戻すんじゃない。
もっと素敵な未来に,日本を,世界を。


自分たちの力で。