2011年9月27日火曜日

英語の表現。

以前,

Can you speak English?

という表現を日記の中で使ったところ,
「Do you speak English?」ではないか。

というご指摘をいただいた。


より平均的(?)な表現はDoの方なので,
ご指摘にはただただ感謝し,日記を訂正させていただいた。



そこで,本当はその後すぐにこの内容を
日記に書きたかったのだが,
公私共に時間がなく,今になってしまった・・・。
というわけで,今回はちょっと真面目なお話。

※ただし,あくまでも「私の考えの1つ」であることを強調してきます。
※考え方は多様であるべきなので,私がこれから書く内容に反する
考えを持たれている方を批判しているわけでもありません。



この職業をしていると
「ネイティブは××と表現すると習いましたよ」
「××の方が,ネイティブの思想に合うと聞いたことがあります」
のように,表現に関するアドバイスをいただく機会が多い。


これは,「生涯が学習時間」をモットーとする私には
非常にありがたいご意見で,
すぐさま自分の脳に書き込むが,
その表現に直して次からは教えるかどうかは
しばらく調査の時間をとってからにしている。



その理由は,ある意味で
「ネイティブは・・・」
という言葉には注意が必要だからなのだ。


日本人の多くは
「ネイティブは××と考える・言う」
という日本語を聞くと,その訳を

「All native speakers of English」

の意味で解釈してしまうが,実際は

「Some native speakers of English」

なのだ。


第一言語として使用する人たちに限定して考えても,
英語は日本語よりも広い地域で使われている言語である。
そのことからも,「all regions」ではなく,
「some regions」であることは容易に想像が付くであろう。
※日本でも,場所が変われば方言で言葉が全然違うよね。


そこを無視して,「ネイティブ」という言葉を盲信するのは,
すごく恐いことなんだということを覚えておいて欲しい。



さて,話を戻そう。


Do you speak English?



Can you speak English?

は,どちらが正しいのか?
と聞かれれば,「両方が正しい」というのが答えである。


では,どちらが多く使われているか?
と聞かれれば,「Do you speak English?」の方である。


しかし,昨日,某所のエレベーター内で
突然話しかけてきたアメリカ人旅行者と仲良くなり,
5分程度の立ち話をしたとき
上記の違いを聞いてみたのだが,
彼は「同じだ。どちらも同じように使っている」と答えていた。


これが,ある意味,「言葉の正体」なのだ。
よっぽどの表現でない限り,
「これは正しい」「これは正しくない」というのは,
その人が生まれ育った環境によって
変わってしまうものなのだ。


結論として言いたかったことは,
我々は,より平均的な表現を
教えるための努力を続けるので,
みんなは,最初のうちは細かすぎる内容にとらわれずに
大きな骨組みをつくるような感覚で勉強して欲しいということだ。


・・・「適当でいいよ」と言っているわけではないので,
そこは勘違いしないようにお願いします。